介護サービス計画書の重要性

目次

1,介護保険制度のサービスを利用する際「サービス計画書」が必要

・財源の視点から見てみる
・専門性の視点から見てみる

2,そもそも、介護支援専門員はどこにいるの?

3,介護支援専門員の仕事

4,実は、利用者本人や家族が居宅サービス計画書を作成することもできる

5,介護保険では、介護支援専門員だけがサービス計画書を作成するわけではない

6,計画書は飾りじゃない

 

 

介護保険制度のサービスを利用する際「サービス計画書」が必要

介護が必要になった利用者(要介護認定を受けた方)が、介護保険サービスを利用する場合「サービス計画書」というものが必要になる。

なぜ、サービス計画書が必要なのか? 誰が作成するのか?

 

財源の視点から見てみる

介護保険制度の財源を100%とすると

・第1号被保険者(65歳以上)+第2号被保険者(40歳以上~65歳未満)=保険料50%

・国+県+市町村=公費50%

この財源をもとに、介護が必要になった場合(介護認定を受けた方)誰でも介護保険を利用できる社会保険方式を適用しています。

*社会保険方式・・・給付と負担の関係が明確です。

しかし、介護が必要になった場合、使いたいサービスをどれでも使えるものではありません。例えば、携帯電話のCMで、「使いたい放題」をサービスとして取り入れていますが、介護保険で、使いたい放題にしたら財源がなくなってしまいます。

 

専門性の視点から見てみる

介護が必要になった方が、複雑化していく介護保険制度を理解し利用することは難しいことです。そこで、介護保険制度では、利用者とサービス事業所との間を取り持つ、言わば接着剤のような役割を担う、介護支援専門員(ケアマネジャー)が、誕生しました。介護支援専門員は、利用者の心身状況や生活の希望などから、適切にサービスが利用できるよう計画を作成する業務を担当します。

*介護支援専門員・・・一定の実務経験を有する者が、都道府県知事が行う試験に合格し、かつ介護支援専門員実務研修を修了し、知事に登録した者。

適切にとは、利用者の心身の状況や生活環境等の項目ごとに情報収集し、課題分析(解決すべき課題等)を行い計画を作成します。サービスを実施後は、計画に問題はなかったかなど(モニタリング)を行い、評価(継続するのかなど)を行います。この一連のプロセスを「ケアマネジメント」と言います。

 

ケアマネジメント
インテーク(初回面接・相談)
アセスメント(情報収集、課題分析)
サービス計画書作成(原案)
*サービス担当者会議
*サービス計画書(確定): 利用者の同意
実施
モニタリング

 

 

そもそも、介護支援専門員はどこにいるの?

在宅で生活する方を支援

介護保険制度のサービスの一つに、「居宅介護支援」があります。
居宅介護支援・・・要介護認定(1~5)の方を支援します。

地域包括支援センター(市町村が設置主体)

主任介護支援専門員・社会福祉士・保健師等から構成されます。
*主任介護支援専門員とは、

(業務内容)
① 総合相談支援業務

② 権利擁護業務

③ 包括的・継続的ケアマネジメント支援業務

④ 介護予防ケアマネジメン(要支援認定を受けたものが、介護予防サービスを利用する場合、地域包括支援センターがケアマネジメントを行います)

⑤ 在宅医療・介護連携推進事業

⑥ 生活支援体制整備事業

⑦ 認知症総合支援事業

⑧ 地域ケア会議推進事業

 

以下のサービスには、介護支援専門員が配置されサービス計画書を作成します

・特定施設入居者生活介護

・施設サービス(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)

・認知症対応型生活介護(グループホーム)

・小規模多機能型居宅介護 (通所・訪問・お泊まりのサービスが利用できます) など一部紹介

 

 

介護支援専門員の仕事

介護支援専門員は、公平かつ誠実で、中立なケアマネジメント業務を行います。(義務)

 

1,ケアマネジメント業務

インテーク(初回面接・相談)
アセスメント(情報収集、課題分析)
サービス計画書作成(原案)
*サービス担当者会議
*サービス計画書(確定): 利用者の同意
実施
モニタリング

2,給付管理業務

サービス利用の管理(費用等)や請求業務

 

 

実は、利用者本人や家族が、居宅サービス計画書を作成することもできる

自己作成することをセルフプランと言います。自己作成される場合は、作成する書類や手続きがことなるため、事前に市町村に相談するとよいでしょう。

 

 

介護保険では、介護支援専門員だけが計画書を作成するわけではない

サービス提供するすべての事業所が、計画書を作成する必要がある。

ある利用者(介護認定を受けた方)が、居宅介護支援事業所と契約し、担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)が自宅に訪問した。
担当の介護支援専門員は、ケアマネジメント業務のインテークとアセスメントを行い。「居宅サービス計画書」を作成した。

「居宅サービス計画書」には、「トイレまで歩けるようになりたい」などの目的に対して目標設定・期間・具体的方法・どのサービスを利用するかなどを記載されています。

(例)
目的 「トレレまで歩けるようになりたい」
長期目標:トイレまで歩けるようになる  期間:6ヶ月
短期目標:リビングまで歩けるようになる 期間:3ヶ月
内容  :歩行訓練
サービス:訪問リハビリ  週1回(水)
通所リハビリ  週2回(月・金)

この「居宅サービス計画書」は、利用者本人・訪問リハビリ・通所リハビリに渡される。

訪問リハビリと通所リハビリは、そらぞれ介護支援専門員から渡された「居宅サービス計画書」をもとに目標達成のためサービス計画書を作成し、サービスを実施します。各サービス事業所が行うプロセスを「介護過程」という。

*各サービス事業所が作成した「介護計画書」(サービス計画書)は、利用者本人・介護支援専門員にも渡します。

介護過程

アセスメント(情報収集、課題分析)
サービス計画書作成
実施
モニタリング
評価(再評価)、終結

 

 

サービスの計画は誰が作成するの

介護保険制度では、各サービス提供事業ごとに運営に関する基準が設けられ、計画作成者の配置についても記載されています。

例えば、
・訪問介護:サービス提供責任者が計画を作成します。
・通所介護(デイサービス):管理者や生活相談員が作成します。 など一部紹介

介護支援専門員という資格者が計画作成するわけではない

以下のサービスには、介護支援専門員が配置されサービス計画書を作成します。

・特定施設入居者生活介護
・施設サービス(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院)
・認知症対応型生活介護(グループホーム)
・小規模多機能型居宅介護 (通所・訪問・お泊まりのサービスが利用できます) など一部紹介

 

計画担当者と計画(プロセス)を整理

【居宅サービス】
要介護1~5 → 居宅介護支援 / 介護支援専門員 / ケアマネジメント
要支援1・2 → 地域包括支援センター / 主任介護支援専門員・社会福祉士・保健師等 / ケアマネジメント

各サービス提供事業:運営基準で配置された計画作成者 / 介護過程

 

計画書は飾りじゃない

介護の仕事は、身体介護や生活援助を行うだけでなく、想像以上に記録などの書類も多いです。しかし、介護保険制度の各サービス事業所において、「計画書」の作成は必須業務です。介護支援専門員が行う「ケアマネジメント」は、利用者が望む生活全体の計画であり、各サービス事業所が行う「介護過程」は具体的なサービス内容であるように、それぞれの計画は支援する関係者が共有し、同じ目標に向け一つのチームとして支援していきます。

しかし、介護計画書を見なくても介護はできると思い込んでいる人がいます。それでは、たたのお世話係です。介護の専門職として個々の介護計画を把握し支援することは当然の業務です。例えば食事の場面において、何を目的に介助するのか、なぜ介助するのか、どう介助するのかそして、その根拠はなにか? 利用者の望む生活に向け、何が必要なのか(どんな介助が必要なのか)ということが、関わる職員全員が共有しなければなりません。よく介護現場においてAさんとBさんのやり方が違う。なんて話を聞きます。介護計画の存在は知っているが見たことがないというレベルの低い介護職員には絶対になってはいけません。

 

まとめ

計画書は利用者そのものであり、支援する人の理想を描くものではありません。実現可能な計画をたて他職種が同じ目標に向かって支援していくことが重要です。「ケアマネジメント」「介護過程」のプロセスを繰り返し支援していくことが私たち専門職としての根拠(エビデンス)です。

 

 

 

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