気になる介護

目次

1、高齢者の現実 / よくある話

2、介護保険制度の背景と経緯

3、止まらない虐待・殺人事件

4、介護は専門職

5、介護職のメリットとデメリット

高齢者の現実

よくある話

一人暮らしのAさんは、庭の手入れが好きな83歳の男性。ある日、いつものように庭の手入れをしていたら、バランスを崩して転んでしまいました。たまたま近所の方が倒れているを発見し、救急車搬送されました。診断結果は、右大腿骨の骨折。手術後リハビリを行い何かにつかまれば5mほど、歩けるようになりました。しかし、退院後の生活に不安を感じています。

Aさんの不安:特に、お風呂や買い物に不安を感じています。

Aさんの思い:歩けない姿を近所の人に見られたくない。以前のように庭の手入れがしたい。

もし、あなたがAさんなら、退院後どう生活しますか。??? 誰に相談すればいいのだろうと悩んでしまいます。このような事例は多く、安心より不安が大きいのが現実です。現在日本は、世界からみてトップクラスの超高齢社会です。2019年7月30日厚生労働省の発表によると医療の進歩、健康に対する意識の向上などにより、日本人の3大死因であるがん・心疾患・脳血管疾患などの死亡率低下している。平均寿命男性82.25歳、女性87.32歳と過去最高。17年度に比べ男性0.16歳と過去7連続更新、女性0.05歳と過去6連続更新しました。

介護保険制度の背景と経緯

超高齢社会の中で、介護が必要な方の増加や介護期間が長期化、核家族化、老々介護などの状況と従来の高齢者に対する福祉・医療制度の問題から、2000年介護保険制度がスタートしました。従来の老人福祉は、市町村がサービスを一方的に決めるという措置制度と呼ばれ、利用者がサービスを選択することができませんでした。所得調査の心理的負担、市町村が直接または委託によるサービスのため、サービス内容が画一的、本人と扶養義務者の収入に応じた利用者負担であるため、中高所得の方には負担が大きくなりました。老人医療については、中高所得の方にとっては、福祉サービスより利用負担が少ない一般病棟への入院が長期化となりました。(社会的入院)

介護保険のスタートにより、利用者がサービスを選択できるようになりました。福祉と医療サービスも総合的に受けられるようになりました。社会保険方式とし、財源は、公費と保険料でまかない、給付と負担も明確になり、利用しやすくなりました。

止まらない虐待・殺人事件

介護保険制度がスタートし、今年で20年目となるが、虐待の問題は未だになくならりません。厚生労働省によると、平成29年度に介護施設などの職員による高齢者虐待は510件で、約6割が身体的虐待を受けました。18年度から11年連続で増加しています。平成28年7月 神奈川県立の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、19人の入所者を刃物で刺し殺した大量殺人事件は、社会的の大きなニュースでした。

平成18年4月1日に、高齢者虐待防止法が施行され、一層、各サービス事業所に、おいて身体拘束・虐待への社内・外研修や教育がされているにも関わらず、なぜ虐待が起こるのでしょうか。福祉の仕事に20年ほど勤めているが、非常にストレスの多い仕事であることは間違いないでしょう。そのため、感情コントロールできない人は、介護の仕事は難しいと思います。介護保険制度では、各サービスの種類ごとに人員配置基準が設けられ、条件を満たさない場合、運営に大きな影響を及ぼす仕組みになっています。それに加え、人材不足という社会的問題は改善されず、各サービス事業所において面接に来る人材の選考は悩ましいはずです。つまり是非採用したいと思う人材でなくても運営を考えると採用さざる負えない場合もあるといううことです。

社会的倫理、職業倫理、介護理念などの教育などの問題でだけでなく、職場環境や人材不足なども大きく関係しているのだと考えられます。人材不足の改善目的として外国人技能実習生制度など、他国の人材が介護現場で見られるようになっています。今後、ますます、身体拘束や虐待への教育体制が強く求められていくでしょう。

介護は専門職

医師、看護師などは、資格がないと業務を行えません。(業務独占)一方、介護士は資格がなくても業務を行うことができます。*すべての業務ができるわけではありません。介護の専門性は、単に知識や技術だけではありません。支援対象となる個々のニーズ(要望・問題など)は様々で、対人援助の中でもっとも重要なのが接遇マナーだと考えています。なぜなら、相手との信頼関係がなければ支援そのものが難しいのです。支援を受ける立場であれば、排泄や入浴などといった場面を他人に見られることが非日常であり、羞恥心があるからです。また、介護は何でも屋ではなく、個々のニーズに必要な支援を科学的根拠で支援する必要があります。例えば、最近トイレに間に合わず失禁がみられるから、すぐにおむつを使用することではありません。なぜ、トイレに間に合わないのか。身体状況の問題なのか、環境の問題なのか、薬の問題なのか、気持ちの問題なのかなど「なぜ」を分析しサービスを提供していく高度な専門職なのです。

介護職のメリットとデメリット

介護職のイメージは、3K(汚い、きつい、給料が安い)と呼ばれる時代もありました。現在の介護の仕事はどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

介護職のメリット

社会に貢献できる職業

地域や他業種・職種とのつながりが拡大する

生と死を考え、人生の価値観が変わる

コミュニケーション能力が上がる

資格取得などにより、キャリアアップが見込める

無資格や定年後でも働ける職場が多い

親の介護や自分の老後に役に立つ

国内だけでなく海外でもビジネスチャンスがある

笑うことが増える   など

 

介護職のデメリット

介護技術を身につけないと腰痛になりやすい

大型連休は取りにくい

人材不足

サービスの種類によっては、勤務が変則である

人間関係に悩むことがある  など

介護の仕事は、デメリットよりメリットが多いと感じています。給与については、他業種や大企業から比べたら安いのでしょう。しかし、給与だけでは、評価できない介護の魅力があます。給与にこだわる人は、別な仕事を選べば良いわけ、介護の仕事で生活ができないわけではありません。どのような生活を望むのかをしっかり決めておくことの方が重要だと考えます。誰でも、将来介護が必要となる時期が必ず来ます。誰もが、安心して過ごせる世の中であってほしいと願いながら、日々奮闘し続けます。

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